2007年09月16日

製造業の進化論

製造業が持続的発展をし続けるには、そこに独特の進化論がある。世界の工場と言われるくらい隆盛を極めた多くの日本の製造業が、20世紀終盤にバブル経済の煽りを食らって空洞化し、次々と淘汰されていった。しかし、その一方でしぶとく生き残って頑張っているところもあるし、むしろトヨタ、キヤノン、シャープ、リコー等のように世界に君臨しているところもある。
生き残る企業は、数が少なく圧倒的に多数の企業が立ち行かなくなっているため、もう日本では製造業は難しいのではないかと多くの人たちが思い込んでいるだろう。土地代や人件費、エネルギーに環境問題などを理由に、多くの非技術系の人たちが悲観的な見方をしている。

では、真実は一体どちらなのか?

勝ち組と負け組みを分ける大事な法則がそこにある。
日本人は、元々世界に類を見ないほど製造業に適した国民性を持っている。これは、長い歴史と農耕文化に裏付けられたもので、それが明治維新以後、欧米から移入された産業による通商立国強兵思想と一体化して爆発的に開花した進化の歴史がある。その流れを脈々と受け継いでいるのが、現在も世界において君臨している先のトップ企業群であるといえるだろう。
このように持続的に発展を維持し続ける成功の秘密は何か? 
それは、一言で言えば「改革の持続」ということになるだろう。改革を持続する意識がなければ製造業は生き残れない。
人間は、苦しい思いをして一つの成果を達成すると誰でも、そこに安住する心が生まれてしまう。それがきっかけとなって大きな停滞に繋がって行く訳だが、「改革の持続」を重ねることによって更に進化の道が見えてくるものなのだ。

製造業が改革するためには、単なるコストダウンでは駄目だ。「新しい生産技術の開発」という中期的な視点での進化を目指せなければその企業は停滞へ向かい出す。
生産技術開発というのは、通常生産性を二倍、三倍に高める技術開発である。実際にかっての私達は、生産性を八倍に高めようという具体的な生産技術開発の目標で動いていた。それは、世界の巨人である、イーストマン・コダックを打ち負かすためにどうしても必要な、生き残るための切実な目標であったからだ。
これから製造業として世界市場で生き残って行くためには、独自の生産技術開発で生産性を数倍に高める大きな開発目標を掲げる、その意識が先ず必要である。
若い世代の人達には、具体的な過去の数々の事例を参考にして頂いて、21世紀の「モノ作りニッポン」の新しいシナリオ創りにチャレンジして頂きたい。
2007年08月30日

写真印画紙で、モノ作りニッポンが業務提携

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 写真用印画紙の世界シェアは、現在日本企業が圧倒的な世界シェアを占めている。元々は、イーストマン・コダックを筆頭とする欧米企業が市場を牛耳っていた分野である。
 私達現役の頃は、常にコダック(米)やシェラー(独)の品質をお手本にして生産技術の向上に明け暮れていたことを思いだす。実際に彼等の生産技術は優れており学ぶべき点が多かったのだ。
 では、なぜ今この技術分野の勢力がこのように様変わりしてしまったのだろうか? この謎をしっかりと分析することが、これからのモノ作りニッポンを考える上で極めて重要な切り口である。勿論、日本人がモノ作り分野で最もその強味を発揮できる素質をもっていたから、このような大逆転が起きたのであるが、ただ全ての製造業でそのようなことが起こっている訳でではない。
 モノ作りニッポンが世界市場で君臨して行くためには、物作りにおける特別な作法が存在する。

 かっての銀塩写真がデジタル写真に進化し、写真業界は急激な方向転換を迫られているが、富士写真フイルムと三菱製紙は、流石にどちらもそのモノ作りの勘所を知り尽くしている。お互いがそれぞれの得意技術、経営資源をよく理解できる永年の間柄なのだ。この業務提携が、両社にとってもまた日本の国益として新しい展開を示すものと私は確信している。
2007年01月11日

乾燥技術を見直したい

 「塗布方式を見直したいが、乾燥がネックになって・・・」というケースが非常に多い。塗布については、色々と知識が入ってくるがその後の乾燥工程に関する技術がないので思い切った改造が進められないという課題である。
 
 実際問題として、乾燥技術者を特別に抱えている製造業は殆どないのが実情である。しかし生産工程を考えると乾燥技術のウエイトは非常に高く、塗布方式を改造しても乾燥工程の見通しが立たないと、具体的な改造が進められない。それは、乾燥技術が製品の最終品質と極めて密接に関わっており、確固たる品質保証の確信が持てないとそう簡単には手がつけられないのが課題の本質である。
 ただ早く乾けばよいといえるほど現実は甘くはない。

 コーティングラインのリフォームを考える場合に、常に重要なポイントとなる乾燥技術について理解を深めていただくのが、このセミナーの狙いである。
 これまで、機械メーカー任せにしてしまった乾燥工程を、今一度製造メーカー自身の品質設計者の視点で見直してみることが大切である。
 コーティングラインのリフォームを、確信を持って進められることになると思います。
 
この専門技術セミナーに関する相談や、出張講演をご希望の方は、本サイトにある「洗心塾モノ作りニッポンセミナー」申込フォームからお申込下さい。


精密塗布膜の乾燥技術とトラブル対策

講師    :
中村サブラヒ・テクノロジスト事務所 技術士 中村 博昭  <専門>生産技術開発
<略歴・活動>
元富士写真フイルム(株) (社)日本技術士会 化学部会 幹事 洗心塾セミナー主宰


講演内容 :
1.乾燥技術討論に必要な基本用語とその意味

 1.1 そもそも乾燥とは何か?なぜ乾燥技術が必要なのか

 1.2 空気−水系をモデルに考える、乾燥技術の基本ファクター

 1.3 乾燥のし易さ(湿度)の計り方。湿度図表とは何か。湿度図表の見方と使い方

 1.4 湿球温度の正しい定義と乾燥技術討論におけるその重要性

 1.5 熱と物質の同時移動に関わるいろいろな要因、各種要因の単位系について

 1.6 機械設備屋さんと化学屋さんのコミュニケーションは

 1.7 伝熱係数と物質移動係数の相互関係について(Lewisの法則とその活用)

 1.8 伝熱係数の測定に関する私の経験



2.材料と乾燥速度曲線について

 2.1 乾燥速度曲線とはどのようなものか

 2.2 最新CAE技術を活用した乾燥シミュレ−ション

 2.3 膜物性を考える

 2.4 乾燥品質とは、具体的には何か。乾燥技術における現場データ

 2.5 あなたは現場データの切り口から何が読めるか 練習問題Q&A

 2.6 乾燥品質の評価方法。何をどう評価するのか



3.塗布機における乾燥技術

 3.1 塗布機全体における乾燥設備の位置づけと基本レイアウトの考え方

 3.2 乾燥設備設計のための基本方針、塗布技術とのコンビネーション

 3.3 乾燥技術、50年の進化について

 3.4 塗布機のライフサイクルと乾燥設備の変還事例集

 3.5 特許に見る特異な乾燥技術とその分析、世の中にある様々な乾燥技術

 3.6 自ら開発・設計・製作した乾燥装置、その時考えたことは

 3.7 これからの乾燥技術



[質疑応答]
2006年10月27日

日本の製紙産業再編の混沌、シッカリしてもらいたい

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 日本の製紙産業の再編が、ますます泥沼に沈み込んでいるのが非常に憂慮される。

 このような問題は、国家戦略として経済産業省の指導の下で適切な経営再編計画を進めるのでなければ上手く行くわけがない。かっての日本の国家官僚がニッポン株式会社といわれる程に高く評価されたのは、その辺の舵取りがシッカリしていたからである。今隆盛を極めている先端製造産業群は、皆その国家戦略に従って現在に至っていることを忘れてはならない。

 製紙業界の競争相手というのは、国内メーカーではないということを誰もが分かっているはずなのに依然としてこの日経新聞の報道にあるような騒動を重ねていては、日本から製紙産業がなくなってしまっても不思議ではないだろう。

 国家の産業政策として、そのようなことになっては誰もが不幸になることは目に見えているでしょう。


 各製紙メーカーが挙って取り組まなければならないのは、ニッポン独自の生産技術開発である。

 中国や東南アジアと同じような設備で作れる紙を同じように作っていたのでは、たとえいくら経営の統合化を図っても生き残れる可能性はゼロである。

 彼らの設備はずっと大きいし、新しい。
 経営もスピーディーで量産効果も上げやすい条件が整っている。
 同じ土俵で戦っては、結果は明らかだ。

 ニッポン陣営が生き残れる道は、唯一つで彼らの生産技術では作れないモノを作るしかないのである。

 
では、「我々は何を作ればいいのか?」
 

 その答えは極めて明解である。我々の強味は、非常に高度に発展した市場を持っているというということである。そのことを念頭において戦略を考えれば、自ずと答えは見えてくると思うが如何か。

 技術のことが分からない人達がいくら寄り集まっても、モノ作りニッポンの突破口を見つけ出すことは不可能だ。

 その象徴が、今回のTOBに始まる一連の製紙産業再編騒動であると私は理解している。

 

 
2006年10月08日

光学系フィルムの製造工程におけるキーテクノロジー

−成膜、塗布・乾燥プロセスにおけるトラブル対策−

●日 時 平成19年2月上旬 

●会 場 洗心塾にて(出張も致します)

●プログラム

1.光学系フィルムとは何か
   テーマの本質を考える

2.光学系フィルムの生産技術発展の歴史を振り返る
   モノ作りニッポン小史 50年の歩み
   戦艦大和から宇宙戦艦ヤマトへの道程

3.製造を支える各種要素技術について
   本物の生産技術は、どこにあるのか
   本物の見分け方、本物を手に入れるには

4.「試作品」と「商品」との間の高い壁
   検査技術では、商品は作れない
   市場クレームを出さないための生産技術

5.これからの生産技術開発,差別化のポイントは何か
   先端技術と現場テクノロジーの融合


    [質疑応答]

「セミナー」のご相談、ご用命はこちらから

参加人数は、何人でもかまいません。
生産技術の開発成否は、仲間の緊密なチームワークに懸かっています。
2006年10月07日

思わぬところに、生産現場の技術ノウハウ

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 高機能コーティング材料の生産技術開発、特に製造故障の発生をいかに削減できるかは製造を預かる現場の永遠の課題である。

 ところで、製造品質故障の最大の原因は何だろう。

一応製造条件が確立して日々製造を重ねてもなかなか製造の得率が上がらないという悩みを抱え、どうしたものかと毎週月曜日の部会での答弁に心痛を感じている係長も多いことだろう。

 精密コーティングラインの最大の故障原因は、多くの場合ゴミの問題である。人が作業をしている生産現場では、塵埃対策は常に最重要課題で、多くの作業者達が努力を重ねてきた歴史がある。

 5S活動と言う整理整頓、生産工程の掃除徹底度コンテストも盛んである。

 そこで非常に見落としがちなものに、生産現場の汚れを出さない作業環境整備ノウハウというものがある。即ち、汚れにくい床、傷が付きにくくピカピカに清掃が徹底し易い床材がそれだ。フォークリフトの車輪跡等も目立ちにくい高耐久性である。

 上記の画像はこの床材の現物写真である。最近どこの都会の列車にも女性専用車両が準備されるようになった。その停止位置を表示しているプラットホーム上のシートフィルム。毎日大勢の乗客の足の下で踏まれ、直ぐに傷だらけになって汚れているのが普通ではないか。
 
 しかし、名古屋市内の地下鉄東山線で採用されている材料は特別だ。一度現物でご確認頂きたいが、大勢の足の下で健気に耐えてピカピカの光沢を維持している。
 一般大手の製品との違いを現場にて比較していただくとその素晴らしさがご納得いただけるだろう。

 この床材の表面には、UV硬化型の特殊な耐久性、高光沢樹脂がコーティングされている。これを、人や物の出入りの激しいを塗布室の床に採用したら、まず清掃メインテナンス性は、格段に向上できる。少なくとも工場内の5Sコンテスト優勝のための有力評価ポイントとなることは間違いない。

 では、品質故障の発生率データを示せと言われてもなかなか難しいが、床の清掃度コンテストの戦略としての差別性はお約束できる。

 本件についてご関心のある方、ぜひ試してみたいと思われたら、直ぐに中村サブライまでご一報を。
2006年05月23日

品質故障はなぜ発生するか?

コーティング品質

 塗布故障の原因、発生起源を探求するとその殆どが乾燥工程で発生していることに行き当たる。

 乾燥が、諸々の潜在的品質要因の総決算の工程となるからだろう。乾燥工程では、処方設計された各種ケミカル材料の間の界面が時々刻々と顕在化されてくる工程である。

 「気−液界面」、「液−液界面」、「固−液界面」、「固−気界面」と様々な界面が出現するが、その力関係をどのように折り合いをつけられるかで塗工製品の品質は決まる。

 「乾燥はゆっくりやれ!」は、永年の経験から得られた私の結論ではあるが、いつもいつもそのように単純なことでは、世の中通用しないのは重々承知している。
 
 乾燥で故障を出さないためには、調液工程・送液工程の様々な生産技術ノウハウが物をいう。

 
2006年04月12日

処方設計をどう考えるか?

binder
pigment

印刷用の紙塗工技術とそのための処方設計は、もう100年以上の歴史があるが、今でもその決定的な答えが見つかっておらず、世界中で研究が進行中である。

私自身も、毎年100件近い特許の詳細な検証をしていた記憶がある。

その処方設計で使われる材料自体はポピュラーな物ばかりなのだが、これらをどのような組み合わせ、配合で選択すれば品質が優れ、安定生産が確保できるのかは未だ誰も知らない。

無限の選択肢があり未だに、確立した理論もあるわけではない。

それは、従来型の塗布方式に固執していたのでは、継続的な生産安定性を保証出来ないということを物語っている。

苦労して、折角良い組み合わせの処方を選び出したとしても、それをどのような形で生産まで持っていくかは、更にまた難しいことなのでしょう。それが、従来型のドクターコーティング方式の限界であったと私は考えています。

さて私達が提唱しているSSGコーティング方式では、材料の選択の幅が広がり、しかもその条件を生産においても終始一定に保証することが可能な方式なのです。

最初の処方研究で製造条件を決めたならば、その後は「一定条件製造」コンセプトでひたすら製造を行えば、結果は自然についてくるという代物なのです。
2006年04月11日

ドクターコーティングとSSGコーティング

Doctor面質

これは、50年以上前から世の中で一般に行われているいわゆる『ドクターコーティング』という方式で塗布されたコーティング層の面質です。

これに対して、SSGコーティングという全く新しい塗布方式が製紙、紙加工分野にも導入されるようになって来ました。SSGコーティングは1980年代に写真フイルム業界で初めて導入された塗布方式ですが、ご覧のように仕上がりの面質が先のドクターコーティングとは全く違います。

私達サブラヒ・テクノロジストグループでは、この新しいSSGコーティング方式を広く、既存のコーティングラインへ導入するリホーム活動を始めたところです。

旧式のコーティングラインを再生するチャンスです。品質が向上ししかも大幅なコストダウンが図れる新技術です。

古い塗布機でも、「40、50代は働き盛り!」ということを見せてやりましょう。

SSGコーティング面質
2006年01月19日

電磁波シールドフィルム、コーティングライン・リフォームの最新事例

 コーティングライン・リフォームを自ら推進することがいかなる製造業にとっても最強の事業戦略であり、日頃よりそのための生産技術を蓄積することが「モノ作りニッポン」の基本哲学であると提唱している私にとって嬉しいニュースが入った。
 私の出身母体である富士写真フイルム神奈川工場(旧足柄工場)が、新規材料事業参入として電磁波シールドフィルムの開発をはじめたというニュースを同社の社内報で知らされたのである。
 写真感光材料製造事業は、デジタルカメラ、インクジェットプリンターの普及により急速な事業変革を求められている象徴的な分野であるが、技術革新と時代変革の流れが、永年培ってきた製造業の地位を脅かす最大のリスク要因であるということは、今に始まったことではない。
 そのような危機に直面した際に最も重要なことは、常日頃より培ってきた独自の生産技術を新規商品の生産に活用するということになる。即ち、商品は変わっても既存の生産ラインのリホームを行って柔軟に対応できる力を保有することがポイントである。
 「モノ作りニッポン」の製造業として重要なことは、この堅気のモノ作り哲学を社員一人一人が共有しあうことになるだろう。
 富士フイルムのモノ作りの核には常にコーティング技術が腰を据えてきた。必要に応じてどのような材料でも、何時でも塗り上げられる生産技術力が備わっている。この技術文化の伝承が最大の企業資産であるといえるだろう。

 新しい電磁波シールドフィルムは、いま世界で急速に需要が伸びているプラズマディスプレイパネルに必要な材料であるが、富士フイルムでは既存の銀塩フイルム製造ラインを活用してすぐさま、大規模での投資をしなくても作り出せる力をもっているのが強いのである。
 このような生産技術の蓄積はとても一朝一夕には出来上がるものではないが、「モノ作りニッポン」を目指す皆さんには、是非とも目指していただきたい技術戦略論である。
 富士フイルムの現役の皆さんには、古森社長の新春トップメッセージ、「真の変革に向けて」を体現し、「モノ作りニッポン」のお手本を私たちに示してくれるようエールを送り、益々のご健勝を期待している次第である。


 
2005年12月06日

旧式塗布ラインの改造とは、・・・。

s-既存塗布機典型.jpg 旧式の塗布ラインの改造とは、どのようなイメージかをご説明致しましょう。
 20世紀の後半には、エアーナイフコーター(AKC)とかブレードコーター(BC)といった方式の紙塗工機が世界中で新鋭塗布機として建設されました。いずれも高品質の印刷用紙、情報記録紙などの製造に活躍してきました。塗布機メーカー各社は、塗布スピードや塗布の均一性やを競い合って技術革新が進んだのです。
 しかし、21世紀になってそれらの方式では最早や市場優位性のある高付加価値商品を生産することは出来なくなってしまいました。製紙各社が、同じような高性能塗布機をいっせいに装備し、同じようなやり方、同じような高品質の製品を大量に市場に溢れさせてしまったからなのです。
 せっかくの、働き盛り(40代、50代)の塗布機を保有していながら、利益を生み出すことが出来ない塗布ラインがどれ程製紙業界に眠っているか分かりません。
 私たちは、それらの潜在能力のある保有ビジネス資源を武器に、事業再生を目指す技術コンサルティングを展開しています。そのための強力な助っ人は、SSG(Advanced Curtain Coating)輪郭コーティング方式です。
 従来の塗布方式では不可能であった、重層、薄層、高速コーティングを大幅原料コストダウンを達成しながら、既存の塗布機上で実現します。そのためには、SSGコーティングヘッドを追加することと大幅な処方設計改造が必要です。私たちは、30年以上の実機改造と各種製品の生産実績があります。それぞれの製品に適した処方設計ノウハウをご提供させていただきます。
 これらのビジネスシナリオの実現には、専用の処方設計、送液技術(脱泡、ろ過)、ウエッブ搬送、品質評価技術がポイントです。しかし、従来の塗工技術、経験をお持ちであるお持ちであるお客様にとっては、それ程の高いハードルではないと思います。また、SSG方式の最大の利点は、支持体(原紙)を選ばずどのような紙でも高品質をお約束できるということ、紙切断も激減し、コストダウンを達成しながら新規商品の開発が可能であるということです。
 是非、私達のモノ作りニッポン技術コンサルティングをご活用頂きとう存じます。
2005年11月12日

コーティング技術セミナー2005(大阪)

s-oosaka-1.jpg コーティング技術セミナー2005(大阪)が、11/9〜10と大阪の中心、梅田センタービルで開催された。加工技術研究会(株)の主宰で毎年この時期に、東京と大阪で開催するこの業界最大のイベントと伺っている。
 まだ独立して間もない駆け出しの技術コンサルタントである中村サブラヒも、乾燥技術問題担当の講師として、著名な大先生方に交じってセミナーをさせて頂いた。お陰さまで、広い会場も一杯になる盛況であった。最近のコーティング業界は、アナログからデジタルへの変化や大きな中国市場の発展、電子ハイテク業界での競争などの影響を受けて参加企業、参加技術者の専門領域なども大きく変化している。しかし、一流の最先端技術を研究されている大先生でも、塗工薄膜の乾燥理論を完成するのは非常に難しいということを、改めて認識させられた。
 この分野は、いかに優れた理論を展開するにも先ず実験が不可欠である。しかし、実際の生産ラインと同じ特性を有する実験設備は先ず製作不可能であるということであった。このことは、現在の生産ライン(旧式コーティングライン)が最強の研究開発、ステップアップの資源であるということを正に裏付けている。長年の私の経験でも、その通りなのだ。
 コーティング技術のイノベーションを計画される方々は、既存ラインを改造する事業のリノベーションを進めていただきたい。
2005年10月28日

コーティング技術セミナー2005に参加して

標記セミナーの講師の一人として参加し、1部聴講もさせていただいた。
参加人数の多さに驚かされた。私としては特別大きな業界というイメージを持って
いなかったし、その大半は極めて専門的なテーマのセミナーであるにも拘らず大きな
会場が一杯で、熱気に溢れていた。数式が満載される材料の乾燥特性曲線シュミレー
ション、材料内の水分拡散係数をどう取り扱うかという堅い話に100人以上の若い
技術者がメモを取りながら熱心に耳を傾けている。どうもその多くは、化学工学専攻
の人たちのようだ。
30数年前私も化学工学科の学生であったが、当時化学工学は今ほど人気の学科では
なかった。しかし、現在は非常に人気の高い学科で、優秀な人材が沢山集まっている
と聞いているが、どうもこの会場の熱気はそこに原因があると私は読んだ。
彼らは非常にコンピュータ技術の達人で、複雑な自然現象を数式化しグラフ化して捉
えようとする習性がある。講師の吉田正道富山大学助教授もその道の権威者のお一人
とお見受けした。講義も分かりやすく、聴講の皆さんもよくついて行けていた。
私自身は、アナログ世代の技術者でこのようにデジタル技術の分野にはなかなかつい
ていけない部分が多いのであるが、私達の立場からはっきり言えることが在る。
それは、色々なシュミレーションもその境界条件をどう入れるかは、実証プラントで
しか分からないということである。
全ての数式シュミレーションは、境界条件の入れ方でどうにでも絵がかけてしまうが、
それが事実であるという証明には全くならない。
例えば、毎日のNHKの天気予報がいい例だ。最近特にその予報が外れている。天気
予報には常に最高速度のスーパーコンピューターが使われてきた。時間との勝負がある
からだ。30分ごとの予報を綺麗にグラフ化することはできるようになった。しかし、
当たる保証がない。おばあちゃんの、笠雲予報の方がずっと信頼がおけるのである。
多くの若い優秀な技術者たちが、プログラムの作成にエネルギーを費やして、予測技術
の追求に熱を上げる気持ちは分かるが、私の立場からはその結果の実証の方にもバラン
スの良い力配分をする必要があるよと言いたい。
例えば、乾燥装置の空気の流線をパソコンの数式で描くのとメリケン粉で描くのとどち
らがより真実に近づけるかという勝負なのかもしれない。まだまだアナログも負けてい
られない。将棋の羽生プロと「激指し」の差位はあると思っている。
2005年10月06日

新方式SSGカーテン塗布の実力

「青はこれを藍より取りて、しかも藍より青し」
 
 まず、新塗布方式の実力の一端である塗布面質をご覧頂きたいと思います。
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 左側:従来のドクターコーティング方式(大手メーカー品) 右側:SSGカーテン塗布方式

これを最初にご覧になったお客様の第一声は、塗布量が違うのではないかという疑問でした。いくら綺麗な面状でも、塗布量が大きく違ってはコスト的にかなわない、という発想であると思います。
 ところが、実際の塗布量は従来のドクターコーティング方式に比較してこのSSG方式サンプルの塗布量は、なんと30%も少ないのです。
 この均一で、濃厚な青色のサンプルの塗布量が従来の方式の基準塗布量よりも大幅に少ないという事実を知れば、これを現状の塗布ラインに導入しない理由が見つからないと思います。
 そして、新方式SSGカーテンのメリットはこのほかにもまだまだ沢山あります。
 私が独立自営の技術コンサルティング業を始める動機は、1980年にこの方式の基本原理を世界市場に向けて提案し、それが様々な業界の方々から受け入れて頂いたことに始まります。
2005年09月30日

カーテンコーティングから出でたSSG輪郭コーティング

s-curtain01.jpg 
 今、私たちが世界中のコーティング加工メーカーへ旧式塗布ラインのリフォームを可能にするキーテクノロジーとして提唱している新方式、「SSG輪郭コーティング方式」というのは、もともとはカーテンコーティング方式に由来している。私が最初に具体的なカーテンコーティング方式を目にしたのは、実は雑誌に掲載されたこの写真である。
 これは、MODERN PLASTICS September 1962Curtain coating with polyvinylidene chloride dispersions By Robert W. Willis という論文である。
 この写真で最も注目すべきポイントは何かというと、研究者が真剣なまなざしで見入っている画面向かって右下隅に斜めに見える膜の歪線である。カーテン方式の採用で多くの人たちが直面する課題は、この歪領域境界線の解決である。「青は藍より出でて藍より青し」。ぜひカーテン方式から生まれ、それを凌駕しているSSG方式をマスターされて、既存生産ラインのリフォームをどんどん進めていただきたい。私たちは、自らの生産で培った20年以上の各種技術開発やトラブルシューティングノウハウの蓄積を総動員して、皆様の事業再生チャレンジを全面サポートいたします。
2005年09月12日

本当のコストダウンとは何か

 20世紀の日本の製造業では、コストダウンはそんなに難しいことではなかった。それは、常に増産効果というものの後押しがあったからである。古い機械をスクラップにし、新しい高性能な機械を新設すれば、スタートで若干の償却費負担は増えるものの直ぐに増産効果で取り返し、新しい製品が大量に世の中に出回り、製造原価も大幅に下がるという構図であった。
 21世紀の現代においては、少なくとも日本においては、こんなことは全く通用しない。
 増産がない中で、どうやってコストダウンを達成できるのか。
 その答えが生産技術革新なのである。今までのやり方でやっていたのでは、どう頑張ってもたいした効果は生み出せない。何もしない方がいいと思っている経営者が大半なのではないか。
 私たちSTGの提案は、今ある旧式の生産ラインを使って大きなコストダウンを達成させる新規コーティング技術の提案である。旧式の生産ラインは、次の事業展開の大きな資源になるのである。SSG輪郭コーティング方式は、旧式の生産ラインの生産性を大幅に向上し、しかも大幅な材料コストダウンを達成できる、今までの常識を超えた革新的塗布技術なのである。その秘密は、独特の処方設計にあるのです。レオロジーが、キー技術です。
2005年09月03日

SSG輪郭コーティング方式って何?

私たちが旧式コーティングライン・リフォームのキーテクノロジーと位置づけているSSG輪郭コーティング方式についてご紹介します。紙はそのままではただの紙です。紙の付加価値を高める技術がコーティング技術です。SSG輪郭コーティング方式というのは、そのコーティング分野で、今世紀に入って脚光を浴びはじめた新塗布方式なのです。従来の塗布方式というのは、欧米で発達したドクターコーティング方式というもので、ほとんど世界中の全ての生産ラインで採用されていたのです。SSG輪郭コーティング方式は、その勢力マップを塗り替えることを目指す、全く新しい方式です。
その原理図をここに示します。
SSG.bmp
余りにもシンプルなため、初めてご覧になる方はキツネにつままれたようで直ぐには信じられないかもしれませんね。
ですが、これがSSG輪郭コーティング方式の全てといっても過言ではありません。
SSG方式は、
1)先ず、シンプルである。
2)特別な設備を必要とせず、どんな生産ラインにも入れられる。
3)面質は、いかなるドクターコーティング方式よりも高画質。
4)塗布量は、半減できる。従って乾燥能力アップなど不要。
5)生産速度は、1000m/分以上、しかも紙切れが半減できる。
6)厚紙、薄紙どのような紙にも同じような品質で塗布できるコーティング技術
7)

等などメリットは、書き出しきれません。
なししろ、普通のカーテンコーティングとは一味も二味も違います。 


 STGは、様々なフイルム、紙加工製品分野で、これらの生産技術に関し20年以上実務経験と工程、処方設計ノウハウの蓄積を保有する最強の技術コンサルティングチームです。

この方式採用のポイントは、
1)旧式コーティングラインを自らの手でリフォームし、最新式生産ラインへ再生する。
2)生産技術のポイントは、独特な送液システムとオンラインの品質モニタリングシステム。
3)SSG独自の塗布液の処方設計


にあるのです。(先ずは、洗心塾「モノ作りニッポンセミナー」へご参加下さい)
2005年08月30日

古紙をインクジェットプリンター対応印刷用紙として再生する、輪郭コーティング技術とは。

古紙をインクジェットプリンター対応印刷用紙として再生する、SSG輪郭コーティング技術をご紹介しましょう。
従来のほとんどの印刷用紙は、世界中どこでもドクターコーティングという方式で作られています。SSG輪郭コーティング方式は、その常識を打ち破る日本発の全く新しいコーティング方式です。
先ず最初に、その塗布品質の出来栄えの違いをご覧下さい。

doctotcoat0010.jpg skicoat0010.jpg

左が、従来のドクターコーティング方式による塗布面状、右がSSG輪郭コーティング方式による塗布面状です。(世界初のSSGコーティングラインで塗布された製品面状)

「SSG輪郭コーティング方式」は、どんなに旧式なコーティングラインにも導入可能です。


リフォームのご相談は、洗心塾「モノ作りニッポン」セミナーまでお越し下さい。
また、現地工場でのリフォーム診断には、世界中どこでも中村が直接お伺いします。(旅費、宿泊費はご負担下さい)。
2005年08月30日

再生紙コーティング技術が世界を塗り替える

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世界最初の再生紙(R100)、1000m/min.コーティングライン

20世紀の製紙産業:

大量生産、大量消費に明け暮れた20世紀の製紙産業。生産数量は、GDPの拡大と歩調を合わせて確かに伸びました。しかし、21世紀を向かえた今、この製紙事業の現実は自らが望んでいた姿なのでしょうか?

「紙」は、人間生活にとってなくてはならない、貴重な基本素材です。初めて紙が発明されてから、2000年の年月が経ちました。その間に人類は何を学んできたのでしょうか。今一度、その軌跡をじっくりと振り返るのは、将来を考える上でとても重要なことだと私達は考えております。そして、「持続可能な発展」を支える、かけがえのない再生可能な天然資源(パルプ)を私達はどう生かしていくかを見直しております。多くの製紙企業は、世界各地で植林をして、あたかも環境にやさしい企業イメージを作ろうとしていますが、それは自らが大量に資源を消費し続けることに対する免罪符にしか過ぎないのだという事を認識すべきでしょう。

21世紀の製紙産業(日本・サブラヒ・テクノロジストからの提言):

 紙の製品としての付加価値を高める手段は、コーティング技術です。製紙メーカーが、これから持続可能な発展をするためには、自分の商品に対して、処方開発も含めた独自の再生紙コーティング(塗工・生産)技術開発をすることが不可欠であると考えます。
2005年08月28日

コーティングマシーンも「40、50は働き盛り!」

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1970年代の最新鋭機(BC製ノーカーボン紙塗工機)

3roll AKC.bmp
塗布速度 450m/min. 両面タンデム方式 
塗布方式:3ロールリバースアプリケーション AKCドクターコーティング

リフォームした、2004年の主力機(働き盛り)

Leiza coater.jpg

塗布速度:感圧紙 1000m/min.  感熱紙 600m/min.  兼用機
塗布方式:SSG輪郭コーティング方式
2005年01月01日

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